日記

この街はぼくのもの

10月2週目

はやくも2週目が終わるのかと思うと悲しい。諸行無常過ぎる。

 

10/8

仕事で大阪に行った。初めてのクラブ箱に感動した。テラスの屋根がぬめぬめと光っていた。鰹のたたきを食べたがあまりにも美味しくて涙が出そうになった。空き時間に久しぶりにサンキューマートに行ったのでトートバッグを買った。便利。嘘みたいな本当の話だが御手洗に行くと廊下にぽつんと日本人形が置かれていた。私は幽霊などは信じないタイプだけど実際に目に入ってしまうと話は変わってくる。恐らくハロウィンシーズンだしそういった趣旨の企画かなんかだろうとは予見できたがそれでも怖いものは怖い。は?と思いながら出てきた。それ以外はずっと楽しかった。夜行バスまでまたネカフェで時間を潰した。最初のサービスエリアでの休憩まで尿意が押し迫ってきて途中から息を止めていた。尿意のことばかり考えていて普段考えているような下らないことは全部忘れたので、尿意を我慢するというのは精神を健康に保つ秘訣かもしれない。ネカフェでは凪のお暇を2巻まで読んだ。

 

10/9

朝東京について真っ直ぐ家に帰った。夜行バス明け、家に着いてほっと一息、そのままゆるやかに眠る朝が、実は意外と嫌いではない。眠剤を使用していない睡眠のため夢をよく見る。夢は面白い。もっと沢山の夢を見たい。その為に1ヶ月くらい休みが欲しいと思った。久しぶりにご飯を作った。肉じゃが。じゃが多め。甘くないやつ。東京に来てから100回くらいは作った気がする。余計な野菜と肉はいらないからじゃがいもだけを煮込むのもありな気がしてきた。そういう形にとらわれないオリジナル料理を作るの、昔はわりと好きだったな〜と思い返した。オリジナルの味付けの炒り卵とか。キングオブコントを見た。個人的にはかが屋とコットンが面白かった。構成とかタイミングとかそういうことにはまるで造詣は深くないけれど、演劇ちっくというか、お芝居に魅入られるタイプのコントが好きなのかもしれないという気付きがあった。しかしまあ、ビスブラは面白かったし、納得である。明日は丸一日仕事か〜と思うと憂鬱過ぎて線路から飛び降りたくなった。

 

10/10

朝の10時から夜の23時まで仕事だった。信じられないくらい仕事だった。ふざけるな。総括すれば最高に楽しく、愉快で、あまりにも明るい一日だった。こういう夜に死ねたら最高なのになー、などと思いながら帰った。疲れ過ぎていて眠剤を飲んだあとの記憶は一切ない。夕方頃、途中から暇過ぎて散歩をした。飛行機ばかり数えた。よく東京の中で次に住むならどこにしよう?と夢想するけれどやっぱり私は目黒が好きだ。目黒に住めたならどんなにいいだろう。楽だし…

 

10/11

アルバイト。正直身体が疲れ過ぎていて寝ても寝てもその疲れが取れることはなく今日は休んでしまおうか、とギリギリまで悩んだ。が、しかしこういう時に耐えて出勤する、つまり徳を積むことによっていざと言う時、どうしてもサボりたい時の欠勤連絡における信用度が違ってくる。気付いたらメイクをしてバスに揺られていた。人間とは不思議なもので、あれだけ嫌だったのにも関わらずデスクについた途端仕事モードに切り替わるみたいだ。忙しかったとはいえ概ね問題なくこなせた。酷い吐き気が止まらなかった。

 

10/12

アルバイトをしていたら1日が終わった。砂みたいな一日だと思った。帰宅して一人きりになった途端の安心感たるや。私は割と誰かと一緒にいるのは楽しいし、好きだし、そこは間違いないのだけど同時に大きな疲労とストレスを伴う。相反するこの感覚が同時に発生するので困ったものだ。一人は寂しいしつまらないし面白くないはずなのに心底幸せで落ち着くし永遠に一人でいたいと思ってしまう。どうすれば解決するか永遠に謎である。イマジナリーフレンド……?

 

10/13

夕方先日の血液検査の結果を聞きに病院に行く予定だったが身体を起こすのがあまりにも億劫でどうしようもなかったため、予約を先延ばしにしてしまった。毎日夜になると37℃を超える微熱が出るというのは明らかに異常だと思うのだがツイッターで検索してみると同じような症状で悩んでいる人間が山ほど散見され、そのうちの何割かは鬱などによる心因性だと診断されていた。それを見ていると検査結果を聞きに行くのも馬鹿らしくなってしまった。私は明らかに、誰がどう見ても鬱病なのは分かっているけれど、やはりどこかにそれを認めたくないという気持ちがあるらしい。そもそもどうして心がゴミクソになっただけで熱が出るのだろう?大体私がこんなふうになってしまったのはもっともっと前からで、なのにどうして突然熱が出るようになったのだろう。検査結果で異常がなく心因性だと片付けられる可能性は大いにある。安定剤や眠剤を日頃から服用していることは申告済みだし、必ずそこについて言及されるのは分かっている。憂鬱が加速する木曜日だった。

 

10/14

朝起きたときから頭がぼんやりしていた。身体も怠いし熱を測ると確かにいつものような微熱が出ていた。それでも今日はアルバイト先でどうしてもやらないといけない経理作業があるため、早上がりすることにしてその作業だけ取り掛かるためにバスに乗った。夜は仕事だ。夕方一時帰宅した時も微熱は続いていたし、どうしてもどうしても行きたくなかったけれどこっちに関しては休むことに対するハードルが富士山より高いので渋々最寄り駅に向かった。今日はすこし異常だった。同業者は何故かみんなバタバタと倒れたり過呼吸を起こしたり控室が騒然としていた。挙句救急隊員まできて大騒ぎになった。案の定少し問題があるのでは?と思わざるを得ないほど酸素の量が少なかった。息苦しく、声も思うように出ない。暑くて堪らなくてお風呂の中で溺れているみたいだった。そのあとは抹茶のアイスを食べたり、残りの仕事を卒なくこなした。その後どう帰宅したのは覚えていない。ご飯を食べた形跡もなく、次目を覚ました時にはもう次の日になっていた。気絶めいたことは最近頻繁にあるので今回もそれだろう。ここ最近は加齢のせいで寝ても寝ても疲れが取れない。誰とも会わず貝みたいにじっと殻を閉じて眠り続けたい。

 

心療内科はもうずっと通っているし、しかし日常生活に差し支えることはあっても十分仕事はこなせている。私みたいな人間は何をどうすればもっと快適に、不定愁訴に悩まされず毎日を生きられるのだろうか。本当に毎日怠い。はやくタワーマンションの大きな窓の前にデカすぎるベッドを置いてずっと空や街をぼんやり眺めて何もしない生活をしたい。頼む、神様